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『千と千尋の神隠し』不気味なカオナシの正体が教えてくれる3つのこと

アニメ・漫画の部屋

最近妖怪かもと思いはじめた、にゃんきちです。

みんなが大好き「千と千尋の神隠し」に出てくるカオナシいましたよね。

あっあっ…と言葉を自分では喋れず、千尋についてくるちょっと不気味で不思議な存在。

はじめの気弱な第一印象と打って変わって後半の「自分の思い通りにならないこと」への怒りと恐ろしさとど派手な暴れ方はやばかったです。

あの湯婆婆をも困らせまくったカオナシ…彼は一体何者だったのか、そして何を私たちに教えてくれているのか…。

私なりに考察してみました…!

 

カオナシの声優と基本情報

カオナシの声優

「あ」とか「え」しか言わなかったですが、カオナシにも声優担当がいます・・・!その声優は中村彰男さん。(「もののけ姫」や「精霊の守り人」でもアニメ声優としてご担当されていました)

意外とって言うとなんだか失礼な感じになってしまいますが、すごいちゃんとした人があのカオナシの声優担当してくれてます。

映画から見てわかる基本的なカオナシの情報

湯屋周辺をうろうろしている黒い半透明な体に白いお面をつけたような存在。カオナシ自身は言葉はうまく話せず「あ…え…」としか言えません。

カオナシは自分からは湯屋に入れないのか雨の中湯屋の周辺をうろついていた所、千尋から「あの、そこ濡れませんか?・・・ここ、開けときますね。」と声をかけられたことで湯屋に入ります。

そして千尋に優しくされたこの一件から、その後千尋の気を引こうと色々してきます。

言葉を扱えないカオナシですが、他者を飲み込むことで言葉を流暢に話し、感情的になります。物語の後半では湯屋の職員を3人も飲み込んで、”千尋も欲しい”と飲み込もうと襲ってきます。

カオナシは相手の欲しがる物を手から何でも出すことができますが、それは全て土塊のまがい物です。あの手この手で千尋を誘惑したり追いかけ回しますが、結局カオナシは千尋を手に入れること(食べること)はできませんでした。

 

悪魔みたいに怖いカオナシが千尋に執着する理由と呑み込まなかった訳
最近自分が妖怪かも・・・と思い始めているにゃんきちです。 千と千尋の神隠しのカオナシ、千尋に気にかけてもらったこと…

 

でも、そんなカオナシも最後は銭婆の場所で自分のいるべき居場所を見つけました。

 

カオナシは人に巣食う物欲・欲望の存在

カオナシは、相手の欲しがるものを手から出します。

湯屋では砂金(お金)を欲しがるものが多くいて、カオナシはそれに気付き砂金を出して皆を誘惑します。

しかし、努力なくして得られるものはありません。カオナシの出した砂金は本当は土塊のまがい物なのです。きっと、よく見れば気づくはずの「真実(砂金は土塊)」に気付かず、目先の利益に大興奮したたくさんの人たちが群がり、砂金を求めて彼に媚を売る。

金欲の凄まじさを感じ取らずにはおれません。

そんなカオナシは、欲望を表す存在といえるのではないかなと思います。

 

また、カオナシは千尋を自分のものにしようと砂金を出したり、自分に出された食べ物を勧めたり「物」で気を引きますが千尋は全くなびきません。

思い通りにならない為に、無理やり千尋を食べようとしたり、襲おうとして大暴れ。どんなに暴れても、物で釣っても、本当に欲しい千尋の心は目先の物では釣ることは出来ないのです。

人の心は決して物では支配できない。心は心でしか返すことができないのだということをカオナシを通して伝えてくれたような気がします。

 

カオナシは自分の居場所のない・誰も必要としてくれない存在

カオナシは、千尋に自分の家(居場所・帰るべきところ)や家族(自分を受け入れてくれる・必要としてくれる存在)を聞かれると嫌だ嫌だと・・・苦しがります。

千尋「おうちはどこなの?お父:さんやお母:さん、いるんでしょ?」

カオナシ「イヤダ……イヤダ……サビシイ……サビシィ……」

 

このことから、カオナシには自分の居場所も自分を受け入れてくれる存在もない、寂しくて悲しい存在を表しているのだと思います。

誰も、自分に見向きもしてくれない世界で一人生きてきたカオナシでしたが、千尋に声をかけられ気にかけてもらった事で「千尋なら僕を必要としてくれるかも、居場所になってくれるかも」と思ったのかもしれません。

しかし千尋についていって湯屋に入った途端、中には千尋以外にもたくさんの人が。カオナシは自分がみんなに必要と思われるようにたくさん砂金を出したりいい顔をします。

でも、彼らが見ているのはカオナシの砂金だけでカオナシ自身のことは見てくれません・・・。

苦しいけれど、居場所というものはきっと自分自身で心を通わせて見つけるものなんだってことをカオナシは教えてくれているのかもしれません。

 

最後まで、カオナシ自身のことを思って行動してくれたのは千尋だけでした。それをきっと、カオナシも感じとっていたから、千尋を欲しいと強く思ったのかもしれませんね。

 

カオナシは自分が無い存在

カオナシは自分の力だけでは会話ができませんが、他者を飲み込むことで話すことができますよね。これは、自分の意見を自分の言葉で言えなかったり、自分の考えが無い存在を表しているのではないかなと思います。

他人の言葉を借りれば伝えられるけれど自分の言葉では伝えられない。自分自身の伝えたい想いがわからない、自分の気持ちを伝えられない・・・そんな存在。

実際にカオナシは、カエルを飲み込んだ後カエルの人格を自分のもののように操り過ごします。その後、兄役を飲み込むと人格が少し兄役っぽい感じに・・・。カエルの時はそれでもまだ陽気なお客さんって感じでしたが、兄役になったらすごく横暴というか、お客という立場の権力を使いまくって酷かったですね。

それぞれの飲み込んだものたちの性質がなんとなく現れているような気がします。

でも、彼らを吐き出したら、どこか心もとない所在ない感じの初めのおとなしいカオナシに戻りました。

誰かの皮を借りても、それは自分自身じゃありません。一瞬うまくいっても自分じゃないから苦しくなってくるし、ボロが出てしまうのですね。

本当の自分自身は自分の中にしかいないし、見つけられないんだよということがこのカオナシが教えてくれているような気がします。

駿監督は「みんなの中にカオナシはいる」と言っている

宮崎駿監督は多くをはっきり明言しませんが「みんなの中にカオナシはいる」と述べています。

勝手な推測ですが、カオナシは誰もが持っている人の陰の心なのだろうと思います。

金の欲望、承認欲求、孤独、絶望、寂しさ、嫉妬、愛して欲しい心・・・誰もが心には幸せな気持ちだけじゃなくて汚いドロドロしたものを抱えて生きている。

こんな汚い気持ちいらないって思うかもしれません。それでも、そんな陰の心ごと自分を認めて、自分がどうするか自分で決めて導くことが幸せに生きることに必要なことなのかもしれません。

 

私の中にいる陰の心(カオナシ)も私自身。私の中のカオナシにも居場所を与えてあげれば、思いの外一生懸命働いてくれて、心が幸せになってくれるかもしれません・・・!

 

カオナシは最終的に銭婆の家に居場所を見つけた

カオナシは何も意見や考えはなさそうですが、「千尋について行きたい!」って気持ちは強くあるようで、千尋と銭婆の家まで行きます。

そして、カオナシは銭婆に「おまえはここにいな。あたしの手助けをしておくれ。」と言われて、喜んで頷きます。やっと自分の居場所を見つけたのです・・・!

 

『千と千尋の神隠し』は千尋はこの不思議の世界の住人ではないのでここに本当の居場所がありません。千尋は自分の世界に両親と帰るために一生懸命努力します。

そして、自分の名前を忘れてしまったハクも名前を取り戻し、自分のすべきこと、居場所に帰ることを決意します。

『千と千尋の神隠し』ハクの姿から視える真の正体ともうひとつの名前とは

 

そして、カオナシも湯屋で大暴れしたり色々ありましたがカオナシが頑張って行動した結果、自分を必要としてくれる銭婆と居場所を見つけます。

『千と千尋の神隠し』は、千尋の成長物語であると同時に、自分の居場所を見つける物語でもあるのかもしれません。

 

最後に一言

いかがでしたでしょうか。

カオナシはちょっと不気味で怖い存在だけれど、私たちに大切なことを教えてくれているのかもしれません。

色々考察した上でまた千と千尋の神隠し観ると楽しさ倍増です。

 

ということで、今回はカオナシの存在の正体やそこから学んだことについてでした。

ここまで読んでいただきありがとうございました〜!!

 

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